ロバート・レットフォードはブラッド・ピットの主演した『リバーランズスルーイット』の監督ですね。最近は監督としての方が有名ですが、オールド・ファンにとってはポール・ニューマンと共演した『明日に向かって撃て』が印象に残っているのじゃないですか？いまだにランキングの上位に入る名作です。個人的には『追憶』というジミな作品が、ちょっぴりせつなくて好きです。青春と恋愛に政治運動と挫折がからむと、センチメンタルになって、じんわりきてしまう世代なんですね。また女性ファンから見れば、レットフォードの軍服姿は、『愛と青春の旅たち』のリチャード・ギアと同じぐらいため息をつかせたでしょう。
　最近見た『モンタナの風に抱かれて』はしっとりとしたいい作品でした。ラストシーンは（おー、やっぱりこれがやりたかったのね）と思いましたが、誰でも監督になったら、１度はあの俯瞰のロングショットっていうやつをやってみたいですよね。『アラビアのロレンス』でも見事なシーンがありました。
　レットフォードの作風は情緒豊かで、ちょっぴりノスタルジック。日本だとコンボイの今村ねずみでしょうか？